7つの習慣 セルフ・スタディ

第七の習慣:刃を研ぐ
流れを変える人になる

成長にはプロセスがある、このようにコヴィー博士は言っています。「千里の道も一歩から」ということわざがあるように、自分にできることから徐々に自分の能力を高めていくしかないのです。

そのためには常に刃を研ぐことです。自分の刃を研ぐことで、新たなことに挑戦することで、能力が高まるのです。我々は刀を研ぐことをやめてはなりません。

人間の四つの独特の性質を開発できる近道はありません。収穫の法則が支配しているからです。蒔いたものを刈り取るのであって、それ以上でもそれ以下でもありません。

下の図をご覧ください。我々はこの図に示されたような、上向きの螺旋状の成長を目指す必要があります。このような成長を望むのであれば、良心を育成し、それに従って、勤勉に再新再生を図ることが何よりも不可欠です。

育成された良心は、私たちに自由、安定性、知恵、力を与え正しい道を歩ませる推進力になることでしょう。

また、この螺旋状の循環を歩むには、常により高い次元において「学び」、「決意」し、「実行」することが必要です。「学ぶ」だけ、「決意」するだけ、「実行」するだけでも、成長することはできません。

学び、決意し、実行し、さらに学び、決意し、実行しなければならないのです。

コヴィー博士は、次のように語ります。「私が近頃ますます確信しているのは、「生き、愛し、学び、そして貢献する」の四つを追求すると、充実感や心の平和を得られるということです。さらに人生が真に相乗的なものになり、想像以上の新しいエネルギーや見識やチャンス、そしてより大きな責任や資源に繋がるのだということです。

流れを変える人になる

私たちは、流れを断ち切り、新しい人生を歩むことができます。また、子どもたちに対しても、新しい人生を歩ませることができます。

このことをコヴィー博士は、「子どもたちに『翼』を与える」と述べています。

前の世代から引き継いできた悪い脚本、効果的とはかけ離れた生き方を乗り越える自由を与えることです。

テリー・ワーナー博士は、このことを「流れを変える人」と表現しています。

実りのない生き方の脚本を次の世代にそのまま手渡すのではなく、その脚本を変えるのです。脚本を書き直し、その過程で人間関係を育てていくのです。

仮に子どもの頃に両親に虐待されたからといって、自分の子どもを虐待する必要はありません。しかし、現実には、親に虐待されて育った子どもは、自分が親になって同じようにわが子を虐待する例が非常に多いといいます。

しかし、私たちは主体的な人間です。自分からその脚本を書き直すことができます。

子どもを虐待しないことを選択できるのです。そして、子どもを一人の人間として認め、子どもが前向きに生きていく脚本を書いてやることができます。

このことを自分の人生のミッション・ステートメントに書き、頭と心に刻みつけてください。そのミッション・ステートメントに従って生活し、毎日の私的成功を実現している自分の姿を思い描くのです。さらに、自分の両親を愛し、許し、まだ健在であるなら、まず両親を理解する努力をして、関係を築き直す道を歩み始めることもできます。

たとえ、あなたの家族に何世代にもわたって受け継がれてきた悪い流れがあったとしても、あなたの代で止めることができるのです。あなたは流れを変える人となり、過去と未来をつなぐ人となります。

あなた自身が変わり、流れを変えれば、その後に続く何世代もの人々の人生に大きな影響を与えられるのです。

基礎編 1 2 3 4 5 6 7 8
第一の習慣 9 10 11 12
第二の習慣 13 14 15
第三の習慣 16 17 18 19 20
第四の習慣 21 22 23 24 25 26
第五の習慣 27 28 29 30 31
第六の習慣 32 33 34
第七の習慣 35 36 37
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