7つの習慣 セルフ・スタディ

基礎編 インサイド・アウトのパラダイム
P/PCバランス

「7つの習慣」の根幹を成す考え方にP/PCバランスという概念があります。

概念の定義から説明すると、目標を達成し、P:成果(Performance)を得るためには、PC:目標達成能力(Performance Capability)またはそれを可能にする資源が必要になるというものです。

仕事で何か素晴らしいアイデアを出す(Performance)には、適切な情報や知識のインプット(Performance Capability)が不可欠ですし、いくらインプットを続けても(Performance Capability)その内容をアウトプットしなければ(Performance)、ビジネスの価値創出にはつながりません。

精魂つめて仕事をし、成果を出すことに集中すること(Performance)も大事ですが、定期的に自分の能力を高めるための時間や適度な休息(Performance Capability)はより仕事の質を高めることにつながります。

ビジネスとプライベート双方において、この成果を出すこと、そして目標達成能力を伸ばすことのバランス、つまりPとPCのバランスが重要なのです。

この概念を紹介する話として、イソップ寓話の「ガチョウと黄金の卵」が有名です。

ある農夫がある日、飼っていたガチョウが巣に産んだ卵を回収しようとしたら、きらりと光る卵を発見しました。よく調べると黄金の卵でした。

最初はイタズラかとも考えましたが、そうでもなさそうです。次の日も次の日も、ガチョウは黄金の卵を産み続けたのです。

やがて農夫は大金持ちになります。そしてだんだんせっかちになりました。1日に1個しか生まれない黄金の卵が待ちきれず、ついにガチョウを殺して、一気に腹の中の卵を手にしてしまおうと考えたのです。

しかし腹を割くと… 腹の中は空だったのです。彼は黄金の卵を手に入れる手段すら失ってしまったのです。

この寓話の内容を、演習を解くことでおさらいしましょう。

  1. この寓話において、P:成果(Performance)はなんですか? そしてそのためのPC:目標達成能力(Performance Capability)はなんでしょうか?
  2. Pにこだわるあまり、PCへのメンテナンスをおろそかにしました。その結果、Pはどうなりましたか?

この寓話が示すように、Pばかり得ようとし、PCへのメンテナンスを疎かにすると、Pも得られなくなってしまうのです。現代において数多くの成功を収めている人々も、Pを得る陰で、PCへのメンテナンスをきちんと行っているに違いありません。

ではあなたの状況を想定して、P/PCバランスについて考えてみましょう。

  1. あなたが求めているPはどういったものでしょう?
  2. そのためにはどのようなPCが必要でしょう? そのPCを達成するためには、どういったリソースが必要でしょう? 5M(Man, Machine, Material, Method, Money)の観点から考えるとよいかもしれません。

有名な古典であるイソップ寓話には、数多くの現代にも通用する教訓が記されています。これらの一部は、生産性の高いビジネス・パーソンを目指す皆様をサポートするWebサイトEffectiveness.jpの「古典に学ぶタイム・マネジメント」というコーナーで紹介しておりますので、ご参考にしてください。

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第五の習慣 27 28 29 30 31
第六の習慣 32 33 34
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