7つの習慣 セルフ・スタディ

第六の習慣:相乗効果を発揮する(シナジーを創り出す)
相乗効果とは

「7つの習慣」の目的はこの習慣にあるといっても過言ではありません。コヴィー博士も「相乗効果は人生において最も崇高な活動である。残りの習慣すべてが身についているかどうかのテストであり、またその目的である」と述べています。

相乗効果の例を知るには、自然界に学ぶのが最も親しみやすくわかりやすい方法かもしれません。

自然界の植物は、互いに根を重ね、支え合って生きていますし、二つの木材を重ねれば、一本一本で支えられる重量の和よりも、はるかに大きな重量を支えることができます。建築物はそうした力を利用してつくられています。

太古から自然界に普遍的にみられるような、動物や植物がお互いに助け合って生きている生態系自体が相乗効果の最も大きな体現といってよいでしょう。

きっと私たち人間も、雁のように他の人と雁のように、「V字編隊」を組んで飛べば、もっともっと遠くまで行けるはずです。

もっと身近な例では、私たちはすでに「相乗効果」を経験してきています。

たとえば、楽器をたしなんだことがある方ならすぐにわかるように、オーケストラや音楽のバンドでは、一人ひとりの力を合わせることによって、素晴らしいパワーを発揮します。

そのときの達成感や充実感を思い出してみてください。一人で演奏したときとは比べ物にならないほどの達成感を味わったはずです。その感動が相乗効果の偉大なところなのです。

また、相乗効果はスポーツにおいても欠かすことはできません。野球やサッカー、バスケットボール、あらゆるチームプレーは、各個人がしっかりと役割を持ち、力を合わせることで大きな力を発揮します。個人レベルで高い能力を持つチームほど高い相乗効果を生むことはいうまでもありません。

そして、相乗効果は、協力しようとする気持ち、よいコミュニケーションのあるところに生まれます。相乗効果がプロセスだというのは、そういう意味でもあります。

また、個人競技のスポーツでも、相乗効果は発揮されています。選手の他にコーチがいて、協力する家族がいて、応援する人がいて、コートや会場を設営したり整備したりする人もいます。また、戦う相手の選手がいるからこそ、さらにうまくなろうとする気持ちが生まれます。

この世界では、一人で成し遂げられることはないといってもいいぐらい、多くの相乗効果が生まれているのです。

そして重要なのは、皆それぞれが明確な個性を持っており、その違いがあって初めて大きな成果に結びつくということです。

この相乗効果を仕事や普段の生活に意識的に取り入れることができれば、仕事や生活はどれほど充実することでしょう。今まで気づかなかった成果がきっと生まれるはずです。

基礎編 1 2 3 4 5 6 7 8
第一の習慣 9 10 11 12
第二の習慣 13 14 15
第三の習慣 16 17 18 19 20
第四の習慣 21 22 23 24 25 26
第五の習慣 27 28 29 30 31
第六の習慣 32 33 34
第七の習慣 35 36 37
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