「働き方改革」が叫ばれるなか、残業時間の短縮やサテライトオフィスの活用、フレックスタイム制の導入など、企業として取り組むケースがとても増えてきました。
しかし、こうした制度の改定や仕組みの改善だけでは、どうしても限界があるのは仕方のないことです。特に、仕事のやり方そのものへの取組はほとんどなされないまま、制度的な部分だけにフォーカスされてしまう場合は、ほとんど改善は望めないでしょう。
働き方改革というと、全体的には「労働時間の短縮」、「余暇の充実」、「健全な労働環境による生産性の向上」というのが大きなテーマになってきますが、労働時間を短縮しても、仕事で求められる成果は減るどころかむしろ増えているのが現状です。
仕事の仕方を変えずに労働時間を減らして成果を上げるなど不可能です。もし実現しようとするならば、自宅での仕事、サービス残業や隠れ残業をするしかありません。そしてそうしたことが押し付けられるのは、多くの場合「個人」です。
さらには、「ジタハラ(時短ハラスメント)」などと呼ばれるようなハラスメントにまで進んでしまうケースすらあります。
そうなると、もはや「働き方改悪」ともいえる状況です。
本来「働き方改革」とは、個人からスタートするものです。そしてその個人の働き方をサポートするのが組織です。自分の働き方を変えることができるのは、自分自身です。
働き方を変えるといっても様々です。場所、時間、ツール、スキル、など変えられることはたくさんあります。
ただし、目的はより少ない労力による、より大きな成果です。
仕事の成果とは何がもたらすかといえば、自分自身の行動です。
つまり、成果を変えたければ行動を変えなければならないのです。
去年の今ごろ、何をしていたかが分かる人は振り返ってみてください。1~2週間、何を行ったかよく考えてみてください。そして、今年の1~2週間の行動と比較してみてください。
去年から部署や会社が変わった人は、大きく行動が変わったかもしれませんが、ほぼ同じ環境の人であれば、行動の違いはほとんどなかったのではないでしょうか。
次に、様々な行動の中から、「これは成果につながった」と評価できること。
逆に、「まったく成果につながらなかった行動」を抜き出してみます。1ヶ月の行動の中で、10個ずつぐらいはピックアップできたでしょうか?
たとえば、成果の出た項目に関しては、
逆に成果につながらなかった例として
といったことがリストアップされるかもしれません。
いかがでしょうか?
要は、成果を変えるもっとも大きな要因は、「自分自身の行動」であることが実感できるのではないでしょうか。何を変えるべきか、少しはイメージすることができたでしょうか?