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7日目:実行し、情報を管理する
自分に誠実に行動する
「計画はしっかり立てた。しかし、実行できない」
ほとんどの人が経験したことがあるように、このジレンマに陥る人は多いものです。誰もが自分のなりたい姿を描き、そして目指しているはずです。しかし現実には、多くの障害や邪魔、勧誘や誘惑が私たちを待ち構えています。そして、自分に後ろめたい気持ちを持ったまま、せっかく作った計画が実行されずに終わってしまうのです。実はこのパターンにはまりこんでしまう人に共通する特徴があります。
日常生活の中で絶えず発生する、突然の来客や一方的にかかってくる電話、意味のない付き合いや形ばかりの会議など、緊急ではあるが全く重要性がない出来事に振り回されてしまうことです。
これに対応しなければ人間関係に悪影響が出ると思いこみ、自分を犠牲にしながらもついつい対応してしまうのです。
その結果、周囲からの影響を考えずに立てた計画は、緊急な出来事への対応に追われて、「絵に描いた餅」になってしまい、ほとんど実行できずに終わってしまいます。そのままの生活を続けていれば、いくら計画を立てたとしても、始終他人の優先順位や期待に振り回されて、自分自身にとって主体的でない、不本意な人生を送ることになりかねないのです。
では、どうしたらこのジレンマから抜け出すことができるのでしょう。あなたは、他人と約束したことはまず、破ることはないでしょう。(だからこそ、他人からの依頼に対応してしまうのですが)
そうした誠実さは、ほとんどの人が持っているはずです。それを自分自身に適用することです。つまり、他人との約束を守るように、自分との約束を守ることを日々の生活の中で優先すべきなのです。他人に対する以上に自分に誠実になること、これこそが自分で立てた計画を本当に実現していくために意識すべき事柄なのです。
自分との約束を守ることは本当に難しいことです。自ら動かなければ、誰もせきたててはくれません。しかし自分との約束を成し遂げたときの満足感はなにごとにも代えがたいものです。
タスクを管理する(マークで管理する)
計画したタスクは、実行してこそ意味があります。昨日やり残したことをそのまま忘れてしまった……ということが起こっては、せっかく手帳に計画しても、理想に向かって毎日の生活を自らコントロールしていると感じられなくなります。
また、タスクが未達成のまま溜まっていくと、価値観に基づいた計画をしたところで理想を実現することが難しくなります。
タスク管理をしっかりと行うためには、普段からタスクの実行状況を把握し、対応していかなければなりません。タスク管理には、記号を使って進捗状況を把握する方法が便利です。
ここでは、この記号を中心としたフランクリン・プランナーのタスク管理術を紹介いたします。まず、ここではそれらの記号の概要を説明しましょう。
フランクリン・プランナーのタスク優先順位記入欄の横には進捗状況をチェックするボックスがあります。ここに一つ一つのタスクについて実行状況を次のようにチェックしていきます。
「レ」完了したタスク
「→」その日のうちに完了できず、先送りになったタスク
「×」削除したタスク
「○」他の人に委任したタスク
「・」進行中のタスク
これらの記号を使ってそれぞれのタスクを管理していけば、タスクのやり忘れを回避することができるのです。
タスクが完了した際に記入する「レ」マークというのは、単にタスクのやり忘れを防止するだけのものではなく、目に見えて達成感をもたらすといった点でも非常に大きな意味を持つものです。
自分にとって本当に大切なことが記入されたタスクリストに、「レ」マークが書き込めたときは、思いの他気持ちがよいものです。理想の自分を手に入れるためには、この小さな達成感が継続を後押ししてくれるはずです。
漠然とした目標に明確な手ごたえを感じないまま毎日を過ごしていても、理想の自分に近づくことはできません。しかし、今のあなたははっきりとした目標を手にし、毎日の生活の中で確かな手ごたえを感じながら生きることができるはずです。「レ」マークはその小さな手ごたえの証です。
ノートページは1ヶ月でインデックスとしてまとめる
フランクリン・プランナーの月間カレンダーの裏面には、月ごとの情報をまとめるインデックスページがあります。このページは過去の重要なアイデアや記録を検索するためのデータベースになります。
「ノートページ」に思いついたアイデアをメモしたり、重要なミーティングでの内容を記録したりする段階で、インデックスにも日にちと簡単なタイトルを書き入れておきます。例えば、「4月8日のA社との打ち合わせ内容」であれば、インデックス欄には「8日 A社コスト削減プラン草案」として記入しておきます。その他、ある顧客との電話による値段交渉の内容や、販促会議での予算確定なども「○日 ○○氏との値引き数字」「○日 販促会議予算案」などなるべく具体的なタイトルをつけ、索引としておきます。
これにより、2ヶ月前のどこかに書いたメモを探したい時に、その月のインデックスを見れば、あちこち手帳をめくること無く過去のデータを簡単に探すことができるようになります。
役に立つアイデアのメモや、クライアントからの問い合わせ内容は、最近の情報ばかりとは限りません。昔のアイデアや記録が思わぬときに役立つことがあります。
過去の月間インデックスは、その月が過ぎても保管用バインダーには入れず、ある程度そのまま手帳に残しておくようにします。そうすることで、忘れてしまいそうな古い情報でもすぐに引き出せる「お役立ち索引」として大いに活用することができます。