【手帳を使いこなすなんてありません。楽しければ正解です。ルールではなく、持っていてワクワクするようなツールに育ててください。】岡山理恵様

「人生転換コンサルタント」というのはどのようなお仕事なのでしょうか。

主に女性を対象としていて、1対1の個別セッションとセミナーを行っています。
「変わりたいのだけど、どうやって変わっていったらいいのかわからない」。「気持ちは十分あるのだけど空回りしている」。そのような方に、具体的にどうすればいいのか、背中を押すような感じできっかけとなるお手伝いをしています。

実際には、【イメージコンサルタント】と【手帳】という2本柱です。
【イメージコンサルタント】は、「骨格診断」「パーソナルカラー診断」「黄金比率メイクアップレッスン」によって外見力をアップし、自己肯定感を上げていきます。【手帳】とは、端的に言えば、「手帳に夢を書くと叶いますよ」という内容です。

岡山様がフランクリン・プランナーをお使いになったきっかけは何でしょうか。

『7つの習慣』と出会ったのがきっかけで、そこから手帳の存在を知りました。10年くらい前にも一度使ったのですが、挫折して、3〜4年前に再度戻ってきました。それからはずっと続いています。綴じ手帳タイプより、バインダーが好きなこともあり、システム手帳タイプを使用しています。バインダータイプは、いらなくなったら外せばいいし、足すこともできるし、順番も変えられる。システム手帳でリフィルが充実しているのは、やはりフランクリン・プランナーでした。バインダーも気に入っています。ブリエは本当に良いバインダーだと思います。1年以上使っても全然へたれないし、白でも汚れが目立ちません。白の手帳って意外とないので斬新です。それから、フランクリン・プランナーのリフィルの幅が微妙に大きいところも好きなところです。ほんの1センチくらいなのでしょうけど、あれに慣れてしまうと他のリフィルを使えないですね。

「手帳に夢を書くことから始めて実現に近づけていく」ということが、セミナーの一つの柱だということでした。岡山様の手帳の具体的な使い方を教えていただけますか。

最初は、フランクリン・プランナーの手帳の書き方の本を読んだりもしましたが、途中でよくわからなくなってしまい続きませんでした。それに、忙しくなりすぎて手帳を見たくない時期もありました。だけど、せっかく買ったのにもったいないという気持ちもあって、どうやったら手帳を活かせるのか考えました。やり方に囚われず、自分の好きなものや欲しいものの写真を切り貼りしていったら、日々見るようになるのではないかと思い、そんなところから始めました。結局それがビジョンボードに繋がりました。
今までは、仕事の「to do」しか書いていないから手帳を見たくなかったのですが、自分がやりたいこと「have to」の「to do」ではなく「want to」の「to do」を書くようになると、自然と1日のうちに手帳タイムができるようになり、また手帳に向かって書くようになりました。写真を貼ったり、「夢リスト」のようにやりたいことを書いたりしているうちに、気づいたら、振り返ったときに「あれ?あれも叶ってる、これも叶ってる」という感じでしたね。
お客様にもお伝えしていることなのですが、夢が叶わない人は、夢が曖昧だと思うんです。曖昧で、何かやりたいと思っても、その何かが何なのかをわかっていない。手帳に書くことで、自分がどれほど曖昧なのかがわかります。

手帳に書くことで「思考の整理にもなるし、しかも自分の行動に結びついていく」、ということでしょうか。

はい。私自身、なんとなく「起業」を考え始めたとき、「どういうことがやりたいのか」、「自分と人の違いは何なのか」、「セミナーでやりたいと思うこと」、「思いついた会社の名前」、「どういう人をお客さんにしたいか」など、思いついたことはとにかく何でも書いていました。そのページは今でもあります。それが増えていくと、自分の思考を目で見ることができて、「もっとこうしたらいい」ということが浮かんできます。だから、書くことが大事なんです。
それに、脳科学によると、書くこととスマホで打つことは大違いだそうです。手を使って書くという行為は筋力もたくさん使います。筋力を使えば使うほど脳に刺激がいき、脳の潜在意識にすり込まれていくそうです。そうすると、自分が忘れたつもりでも潜在意識のどこかに残っていて、チャンスがあったときに、「それやりたい!」とピンときてすぐに反応ができるんです。親指1本のスマホでは運動量がまるで違うので、脳へのセービングも違います。そういう意味でも、やはり手で書くことが大事なんですね。

セミナーでも、皆さんに書いてくださいとお伝えしています。

計画の立て方で、月間や日々のページで何か工夫されていることはありますか。

使い方としては、マンスリーと1日2ページの両方を使っています。たとえば、「この日の何時に行く」というようなことはまずはマンスリーに書いておき、1週間の始めにまとめて書き写して、そこでもう1回1週間を見るようにしています。
あとは、5色のペンで書き分けをしています。赤が「重要なことや健康のこと」。青が「仕事のこと」。緑が「単純に楽しいこと」。たとえば「友だちとお茶する」とかですね。オレンジが「未来の自分のためになること」。「手帳タイム」などはオレンジです。黒は「メモ」です。
この色分けを知る前は、黒だけで書いていると、どこが仕事でどこが遊びなのか、力の抜き加減がわかりません。手帳セミナーで色分けのやり方を知ってから、バランスが取れるようになってきました。たとえば、「この辺は仕事で一杯だから、オレンジの予定はここに入れよう」「期末が忙しいのは仕方がない。だったら、ここの土日は死守して遊びに行こう」といった感じです。それと同時に、ずっと感じていた焦るような感覚がなくなって、気持ちが穏やかになってきました。

一週間コンパスも色分けできちんと毎週書かれていますね。今週この役割で本当に何をすべきなのか。重要なことを書くということについては、皆さんある程度納得されますが、「何が重要なのか」という判断は難しいものです。「緊急だから重要」だと捉える人もいます。その点についてはいかがですか。

お客様には、「未来の自分のために今できることは何なのか。それを考えるとわかるはずですよ」とお話しています。今追われている仕事を優先することもあるでしょうし、意外とそうじゃなかったりすることもあります。色分けでいうと、第Ⅱ領域(時間管理のマトリックスの緊急ではないが重要な活動)はオレンジになります。未来の自分のためになることって、結局第Ⅱ領域になっていくんですよね。1日5分でもいいからオレンジの時間を作ると、1年後が全然変わってきます。ただ、その前に、「何が自分にとってオレンジ」なのかを考えないといけません。

そうなると、自分の価値観を明確にしておかなければなりませんし、その価値観自体も進化していきます。

価値観の発見は難しいところですが、大事なポイントだと思っています。私の中で一番大事にしている価値観は、「成長」と「貢献」でした。今はわかっていますが、少し前までは全然わかりませんでした。普段考えていないと、急に価値観を聞かれてもわかりません。どうやったら価値観が浮かぶか、私もまだ手探りです。お客様に価値観の明確化をファシリテートするときには、普段やっていて面白かったことや楽しかったことを聞いてみて、誰かと協力して成し遂げるのが楽しいと感じたのであれば、「それって協調ですよね」などという風に落とし込んでいます。お客様がハッと気づいて、「自分は何が大事なのかわかりました」「自分が何をやりたいのか思い出しました」と言ってもらうことが私の快感です。
「ターニングポイント」という社名も、セミナーを受けた方が数年後に次のステップに進んだとき、「思い返せば理恵さんのセミナー、あれがターニングポイントでした」と言ってほしいと思ってつけました。

ターニングポイントで自分の役割意識が大きく変わることがあります。
岡山さんは会社員から起業されました。その変化はどのようなものだったのでしょうか。

今まで20数年間OLとして経営企画や総務の業務をやってきて、急にコンサルタントになったので、「なんで急にファッションアドバイスなの?」とよく聞かれるのですが、実は軸は全部一緒です。見え方が違うだけでやっていることは一緒なので、自分の中ではなんの違和感もありません。
会社員だったころは、会社の成長、組織の成長に貢献することがやり甲斐でした。大変ですが、成長や変化していくことがすごく好きです。最初は大企業に勤めていましたが、会社の仕組みを作ることや成長に貢献したくて、その後はベンチャーに入りました。3社目の会社がマザーズ上場して、その後東証一部に上場したとき、自分の役目が終わったような気がして、会社員はもう終えてもいいかなと思いました。
今度は、個人の成長に貢献していきたい。「成長」と「貢献」というキーワードはずっと一緒なんです。だから、自分の中ではまったく違和感なく、すっと起業をすることができました。

夢、目標を書く際のアドバイスをいただけますでしょうか。ユーザー様の中にも、「とはいえまだまだ迷いがある」「目標を書いたけどどうしたらいいかわからない」とお感じなる方もいらっしゃるかと思います。

お客様には、「目標を書いていて辛いと感じるのであれば、それはたぶん本当の目標ではない」とお伝えしています。書いた目標を見て「うーん……」と思うのであれば、たぶん夢でも目標でもなくて、見栄や誰かに言われてやるべきだと思っていることです。なんとなく積み上げ式で考えて、「この辺にしておくか」というような夢では誰もワクワクしません。仕事だったら仕方ないことですが、夢はまず「やりたいかやりたくないか」だけで考えます。「どうやってやるか」、は必要ありません。それを考えると辛くなります。
「書いているときの感情」、それが答えです。いつも忙しくて、自分の感情にあまりフォーカスしていない人が多いようです。たとえば、自分がイライラしていると意識できれば、「もうやめよう」と思えますが、無意識になってしまうと、ずっとイライラに囚われてしまいます。セミナーでも、「にやけて書いていたらそれが本物。だから、喫茶店で書くときは注意してね(笑)」と話しています。変な人と思われちゃいますよね。でも、それが正解なんです。
とにかく目標をはっきりさせて、今日、明日できることはすぐにやる。そうすれば、いろんなところでピピピッと繋がってきます。目標が明確でなければスルーしてしまいます。それに気づくか気づかないかだと思いますね。逆に、まだ何もわからない時点でいくらプランを立てても、あまり良い考えは浮かびません。少し放っておいていいと思います。

そのためには想像力、妄想力を鍛えることです。だから、本を読むことは本当に大事だと思います。突拍子もないことを言える人ほど夢を描けて、ポンと叶えてしまうんです。そういう人は想像力が豊かなんですよね。

今後の目標はございますか。

目標の一つは本を出すことです。それから、ここでやりたいことを見つけてイキイキした人たちと、また何か新しい仕事をすることです。少し壮大になってしまいますが、そういう人が増えていけば、日本がもっと元気になる気がします。「日本を変えていく」、その隅っこで貢献できればと思います。
特に女性に感じますが、「もったいない」と思う人が、本当に多いんです。やっていることはすごいことなのに、「いや、私なんて」と言う人が多いと思います。正解を求める人も多いですね。手帳に関しても、ルールがあってその基準を満たしていないと、「私、手帳を使いこなしているとは言えません」となってしまいます。でも、決まった「使いこなすルール」など存在しません。人それぞれが、楽しければ正解です。だから、「ルールではなく、持っていてワクワクするようなツールに育ててください」とお伝えしています。そうすると皆さん腑に落ちるようです。
「もったいない」と思う人は、ある意味、真面目で良い人で、周りをすごく気にしています。他人軸で生きているんです。他人のことをめちゃくちゃ気にしているのに、自分が今どう感じているかは無頓着。周りに引きずられてしまって、過去のことや自分ができる範囲外のことを心配している。無駄に疲れている人が多いという感覚があります。そんな人たちの背中をどんと押してあげたいですね。

多くの人の成長に貢献されそうですね。これからのご活躍を期待しています。
ありがとうございました。

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